「成年後見制度の研修、そろそろ終わりにしませんか?」
最近、人前でお話させて頂く際に、必ずといっていいほど申し上げる言葉です。
なぜ、こんなことをいうのか。
それは、2000年から始まった成年後見制度があまりに浸透していないことに対する皮肉と自分の研修をきっかけに“受動的”に学ぶことは終わりにして、“能動的”に学んでいきましょうというメッセージです。
このようなことを申し上げるのも、このような研修をするのと、成年後見制度の使い方が周知されていない現状に対するソーシャルアクションです。ソーシャルワーカーとして、講義という形で行っているソーシャルアクションについてご紹介します。
冒頭のセリフの趣旨
「成年後見制度」という言葉自体は、成年後見利用促進の効果もあってか、浸透していると実感しています。
みなさんも、そう思いませんか?
一方で、制度の理解はというと、医療介護の専門職でも
「成年後見制度はよくわからない」
「どこまで理解すれば良いのかわからない」
「申立費用、後見報酬がいくらかかるかわからない」
といった質問を10年以上お受けしてます。
それだけわかりにくく、使いにくい制度という表れだと思います。
また、ソーシャルワーカーとして、まだまだ知ってもらう努力が足りないなと思うところでもあります。
そこで、成年後見制度に関する研修をお受けしたときには、現状を少しでも打破したい思いから、冒頭の言葉を話すようにしています。
研修で話す内容は、
・わからないことがあるとき、相談窓口があることを周知
・自身で調べることができる基本となるものを紹介する
・それらはインターネット情報ではなく、公的な情報を参照する
ということです。
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