お1人暮らしの高齢のクライエント(依頼者)。
「これからどうしていったら良いかわからない」
これからの生活に漠然とした不安を抱えて見えた方です。
倫理的配慮をし、事実ではありますが、若干のフィクションを加えております。
目次
事例の概要
ケアマネージャーさんからのご相談依頼でした。
ご本人は、80歳代女性でお1人暮らし。
ご主人は先に逝去されておられ、お子さんはみえない。遠方に妹さんがいるのみ。
相談のポイント
面接を行い、アセスメントした結果、困っていることが大きく分けて4つに整理できました。
①自宅は荷物がいっぱいで困る
②認知機能の低下がみられる
もしかしたら、正常圧水頭症が影響しているかもとのことでした。
水頭症とは、脳室内の過剰な脳脊髄液の貯留を指します。正常圧水頭症は水頭症の一種で、特に60代、70代の高齢者に発症します。
正常な状態では、「脳室」と呼ばれる空洞内で脳脊髄液の産生、循環、吸収の微妙なバランスが保たれています。水頭症は、脳脊髄液が脳室系を流れて通過できなくなったときや血流内に吸収される脳脊髄液の量と産生される脳脊髄液の量のバランスが崩れたときに起こります。
正常圧水頭症|メドトロニック (medtronic.com)
③お金の管理が出来ていない。
④亡夫の相続手続きが出来ているかどうか不明。
現状分析(ICF)
私たちは、クライエントの現状を現状分析(アセスメント)する際には、国連が採択したICFを活用しています。ICFとは、人々の生活機能と障害を分類する専門職の共通言語です。
ご存知の方も多いんではないかなと思います。
ICFの図にあるように、それぞれの項目について、本人さんの状態をここに整理をしていきます。
この整理をする視点は、「できないこと」ではなく「できること」をみるストレングスの視点が重要です。
そして、社会福祉士は人と環境の接点に介入していくので、ICFの関連性をみることは支援の方針を立てるために役に立ちます。
それぞれ、まとめていきます。