【自分なりの答え】
ソーシャルワーカーとして、相談をしやすい環境づくりをして、自然に相談事が出てくるように調整することが求められます。
ここに至るまでは、大変でした。
社会福祉士として仕事し始めた頃、「何かあったら相談して下さいね」と、よくクライエントに言っていました。
これってどうなの?
先輩社会福祉士から指摘がありました。
言われた僕は、意味がわかりませんでした。でも、今ならなんとなくわかります。
目次
相談しない理由
「できない」じゃなくて「しない」
相談しないことを選んでるという視点。
なるほど、確かに。自分もそうかも。
というのも、昔からの性格の影響もあると思います。相談する前に自己解決してしまうことが多いと相談することなく「相談する力」が育まれません。
意外と相談って難しくありませんか?
僕は苦手でした。自分で解決した方が早いとか思っていました。それを長く続けているとなんでもかんでも自分でやってしまうんですよね。
だから、「相談できない」ことを避けて、「相談しない」ということ。
相談力
「相談力」ってあると思います。
相談する内容にも寄りますが、福祉の場面における相談は、難しい場合があります。
困っているという認識がないときは、そもそも相談の必要性も浮かんでいないので、相談しません。
また、困っていることはあっても、相談することをプライドが邪魔をしたり、他人に相談したくないという気持ちから相談しないこともあります。
一方で、相談することに抵抗感がないクライエントは、とにかく相談という体をなしてなくても、話の中に「相談事」が入っています。
ソーシャルワーカーとしては、面接技術を駆使して、あくまでも自然に、「相談事」をより焦点化していくことができます。
自分では気付くことができない
「相談力」がないことを自分自身で気付くことができない場合が多いと思います。なんせ、自分がそうでした。
この点、再犯防止という観点でソーシャルワークするとき、この問題にぶつかります。
犯罪を犯してしまう背景には、ソーシャルワーカーがみると客観的に介入が必要なポイントがあります。でも、そのポイントは、クライエントにとっては問題ではなかったりします。そんなとき、相談なんてしません。
でも、再犯してしまう経緯をみると、相談することもなく、相談相手もおらず、犯罪を犯すことで解決というプロセスをたどってしまうことが往々にしてあります。
ソーシャルワーカーの役割の魅力
相談しないクライエントから相談を受けて、一緒に解決のプロセスをたどれることは、ソーシャルワーカー冥利につきます。
そうなるためには、クライエントとの間でラポール(信頼関係)形成が不可欠です。
ラポール形成さえできれば、どんなことが起きても一緒に乗り越えられると言っても過言ではないと思います。
ラポール形成できたかなって感覚、これがあるからソーシャルワーカーはやめられません。